純血種の猫はペットショップやブリーダーからお迎えすればいいのですが、雑種の猫を飼いたいと思った時にどこから迎え入れたらいいのか迷う方もいるのではないでしょうか。
雑種の猫は主に動物愛護団体、病院、里親探しサイトなどからお迎えすることになります。
私は20年で計3匹の猫を飼ってきました。
現在飼っている猫は動物愛護センターの保護猫譲渡の情報からお迎えした雑種のメス猫です。
今回は私自身の保護猫を譲渡されたときの体験談も交えながら、雑種の猫のお迎えの仕方についてお話ししようと思います。
私の場合は動物愛護センターから譲ってもらいましたが、動物病院や譲渡会などの場合も基本的な手順は同じですので、参考になると思います。
今回は猫をこの記事を読めば猫を譲渡してもらうにはどのような手順でどう動けばいいか、どこに注意すればいいかがわかります。
保護猫の譲渡を受けるまでの手順
まずはお住まいの地域で保護猫の里親探しの情報を検索して、自分に合いそうな猫を探してみましょう。
多くの地域では動物愛護センター、動物愛護団体のホームページで保護猫の譲渡に関する情報が掲載されています。
「保護猫 譲渡 住んでいる地域」「保護猫 里親 住んでいる地域」で検索するといいよ。
譲渡を受けたいと思う猫が見つかった、電話やホームページの問い合わせフォームから申請しましょう。
里親募集掲示板などはホームページでのをやり取りになりますが、動物愛護センターや動物病院などは、電話で連絡するのがスムーズに話が進むのでおすすめです。
動物愛護センターのホームページでは動物病院や猫カフェなどの保護猫譲渡情報を集めて公開している場合もありますので猫の所在はバラバラです。
必ずしも近場で見つかるわけではないので注意が必要です。
まずは住んでいるところから近いところで登録されている猫からチェックしてみよう!
私の場合は福岡県在住なので「猫 譲渡 福岡」で検索すると動物愛護センターの譲渡情報が1番にヒットしたのでそこからどんな猫が登録されているかをチェックしていきました。
私は今まで猫を飼ってきた経験から、猫の性格を重視して選んだ方が猫との暮らしが楽しくなると思っています。いわゆる猫らしいツンデレの猫で落ち着いた猫が好みなので性別はメスがよいかなと思って探しました。
最初に我が家の愛猫も譲渡募集の時の写真はこんなに小さかったのに、今はこんなに大きくなりました。幸せいっぱいです。
施設によっては、去勢手術、避妊手術済、ワクチン接種済などの猫もいますので情報をよく確認してみましょう。
私の場合は避妊手術済、マイクロチップ装着済みだったので迎え入れた後がとても楽でした。
保護猫譲渡情報の中から「会ってみたい」と思える猫が決まったらセンターに連絡して施設訪問の日程を決めましょう。
センターは平日の限られた時間帯でしか訪問できない場合が多いので、仕事をしている方は多少調整が必要になってくるかもしれません。
また、注意点は、動物愛護センターの掲示板は掲載されるとすぐに申し込みがあるようで、ホームページを見て里親募集中になっていても実際はもうすでに飼い主が決まってしまっているというケースがかなりありました。
「この子だ!」という猫がいたらすぐに電話をして面接の申し込みをした方が良いです。
譲渡の情報はこまめにチェックしよう。
施設を訪問する日程を決めて、実際に希望の猫に会いに行きましょう。
動物愛護センターには他にもたくさんの猫がいますのでとても楽しかったです。
実際にお世話をしているセンターの職員さんから希望の猫の普段の様子や性格など、いろいろ聞いてみましょう。
施設では猫と遊ぶこともできます。私も実際に希望の猫を抱っこさせてもらいました。
想像の通りとてもかわいく、譲渡を受けたいという気持ちが強くなりましたね。
猫の様子を見て、自分に合いそうだと思ったら、この段階で猫を引き取るかどうかの意思をはっきりさせておきましょう。
また、多くの施設では最初に希望した猫ではなく、施設内にいる猫で実際に見てもっと気に入った猫がいればその場で変更することもできます。
補足ですが、できるだけ施設と同じ環境でお迎えしてあげた方が猫のストレスも少ないので、この段階で以下の項目を確認しておきましょう。
- 施設で使っているケージの形状、大きさ
- 施設で使っているトイレの形状、大きさ
- 施設でベットなどを使っているならその形状、大きさ
- 施設で好んで遊んでいるおもちゃはどんなものか。
施設で使っていたもの全てを同じものにすることは難しいと思いますが、可能ならば最低限、ケージはセンターと同じものにした方がよいと思います。お迎え後の最初の1週間はケージで過ごすことが多いためです。
私は施設で使っていた物と同じケージを購入しました。3段ケージ推奨です。
価格:14,800円 |
譲渡を受けたい猫が決まったら、担当の方へお迎えしたいという意思を伝え、面談を受けましょう。
保護猫の譲渡は希望すればだれでも受けられるものではなく細かい譲渡の条件があります。
私が面談で確認された項目は以下の通りです。
- 仕事の有無は?
- 家族構成は?
- 猫を養う経済的余裕はあるか?
- 譲渡に対しての家族の賛同は得られているか?
- ペット飼育可能な住宅に住んでいるか?
- 完全屋内飼育が可能か?
- どのくらい留守にすることがあるか?頻度は?
- アレルギーの有無は?
- 万が一、自分で飼育できなくなった場合、他に終生飼い続けてもらえる人がいるか?
面談は私自身がどういう人間で、猫を生涯にわたって責任をもって飼っていくことができるか?信用できるか?ということを丁寧に確認している印象でした。
安易に譲渡を希望して、結果として飼育しきれず、飼い主が無責任に手放してしまうという事態は避けなければならない為、このように細かい確認があるのだと思います。
譲渡してもらえない可能性がある場合
猫を最後まで飼えることが譲渡の前提となるので以下の項目に当てはまる方は譲渡してもらえない可能性もあります。
高齢の方
譲渡希望者が高齢だった場合は、猫が寿命を迎えるまで飼育できない可能性があるため譲渡してもらえない場合があります。
私が譲渡を受けたセンターでは50代後半から、後見人となる人の同意書が必要でした。
未成年、学生、無職
猫が病気になった場合の治療費は10万円を超えることもあります。
何年も飼っていく中で継続的に収入があることは譲渡を受ける際の必須条件です。
基本的に未成年、学生、無職の方は譲渡してもらえません。
私が面談を受けた際に担当の方から「猫を生涯わたって飼うのにかかる費用は軽自動車1台分かかります。最初に理解しておいてください。」と言われました。
一人暮らし
一人暮らしの場合、飼い主が病気になって入院したり、仕事の都合で飼えなくなる可能性もあるので、基本的には譲渡してもらえません。
私が譲渡された施設では、一人暮らしでも後見人がいる場合は譲渡を受けることが出来るようになっていました。
面接が終わってもその場で譲渡が決定することはほとんどなく、結果が出るまでは数日かかる場合が多いです。
我が家の場合は、結果は翌日に教えてもらいました。
この段階で住んでいる地域の動物愛護センターにもよりますが、実際住んでいる家まで担当者が来て、猫を飼うことができる生活環境かどうかのチェックがある場合もあります。
1週間から2週間の飼育トライアルがある場合もあるよ。
猫の譲渡を受けることが出来ることになったら、実際に猫をお迎えする準備に入ります。
私がセンターの方から準備するように言われたのは以下の通りです。
- 3段ケージ(私の場合は3段でないといけないといわれました)
- キャットフード
- 給水ボトル
- トイレ
- キャリーケース
これらを準備していることが確認できないと譲渡が出来ないという条件でした。コロナ環境での対応だと思いますが、設置している写真の提出が必要でした。
私の場合はずっと猫を飼っているので必要なものは全て持っていましたが、初めて飼う方は譲渡決定から受入日までの間に準備をしなければなりません。前もって準備することをおすすめします。
多くの施設で譲渡決定から引き取るまでの期間が1週間から10日くらいで設定されています。指定の期間を過ぎると他の希望者へ回ってしまうので、準備を急ぐ必要があります。
特にネットで購入して揃えるつもりだと時間がかかってしまうので注意が必要です。初めて猫を飼う方は譲渡が決定したらすぐに準備しましょう。
必要なものを揃えて、家の中で猫にとって危険な箇所がないかをチェックしましょう。
ここで猫を迎える際にすべきことがあります。以下の2点です。
- センターで食べていたフードを教えてもらう。
- 使っていたトイレで使用していた猫砂を少しもらう。
受け入れた後も施設で食べていたフードを引き続き食べさせる方が良いです。環境が変わってごはんを食べなくなる場合がありますが、今まで食べていたものと同じフードを用意することで食べてくれやすくなります。
また、自宅で使うトイレにセンターで使用していたトイレの使用済み猫砂を入れることで初めての場所でもトイレを認識してくれやすくなります。
我が家の場合はごはんもトイレもすぐに慣れてくれました。猫によって差はある思いますがゆっくりと慣らしていきましょう。
また、お迎えして1週間くらいは環境に慣れるために基本的にケージで飼ったほうがよいです。
家に来てすぐはケージの方が落ち着くようなので、徐々にケージから出す時間を増やしていって環境に慣れてもらいましょう。
お迎えした後にすべきこと
まずはお迎え後、早い段階で健康診断を受けに行きましょう。現段階での健康状態の把握がまずは必要です。
また、センターによっては猫エイズ、感染症の検査や、不妊、去勢手術まで済ませてくれている場合もあります。
特に保護猫の場合は正確な年齢が分からない場合もありますので、不妊、去勢手術のタイミングを獣医さんにアドバイスしてもらう必要があります。
最後に、動物愛護センターとのやりとりで感じた事
実際に動物愛護センターに行ってみて実感したことは、飼えなくなって手放されたり、行方不明になったりして保護される猫は私たちの想像よりも多いという事実です。
センターの職員の方からコロナ禍で猫を飼う方が増える一方でそれに比例し保護猫も増えているというお話しを聞きました。保護される猫を増やさない為にも猫を飼う際に一旦冷静になって以下のことを考える必要があると思います。
- 猫の生涯、長ければ20年近く、飼い続けることが可能か?(年齢、家族構成からみてどうか)
- 生涯、長ければ20年近く、養い続ける経済力はあるか?(トータルで軽自動車1台分のコスト)
猫を飼いたいと思う気持ちとは別に、最後まで責任もってお世話をできるかどうかを考えてみましょう。
少しでも保護される猫が減って、幸せな生涯が送れる猫が増えるといいなと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。